催眠状態を活用した心理療法

催眠状態のことを心理学では、「変性意識状態」または「トランス状態」と呼んでいます。
こういう言葉を聞くと何か特別なことをしないとこの状態にはなれないのかなと思われるかもしれませんが、私たちは1日に平均十数回は自然とこの状態になっていると言われています。
例えば、夢中になって何かをしているときに、誰かに声をかけられても全く気づかなかったとか、
考え事をしていたらあっと言う間に目的地に着いてしまったとか。誰にでもこういう経験はあると思いますが、実はこれも一種の催眠状態なのです。ですから実際に催眠状態に誘導されても意識はしっかりとありますので、嫌なことは嫌とはっきりと拒否できるのです。
催眠状態にはほとんど眠りに近い状態から、普通に起きているのと変わらない状態まで様々なレベルがあります。
また催眠状態では心理的・生理的に様々な変化が起こってきます。
心理的には、普段よりも受け身的になり、心の緊張がほぐれ心の奥底に押し込めていた記憶や気持ちを思い出しやすくなります。また、とても暗示を受け入れやすい状態になります。
生理的には、バランスが悪くなっている体の調整機能を正常な状態に戻す作用があると言われています。
ですから、日常の忙しい状態から離れ、ゆったりとした雰囲気で催眠状態に導かれるだけでも、とても意味があると言われています。
催眠療法(ヒプノセラピー)とは、この状態を利用して行う心理療法なのです。
ヒプノセラピーには年齢退行を行って今抱えている問題の原因となっている過去の出来事へさかのぼっていくリグレッション・セラピー(退行療法)と呼ばれるやりかたと、退行を使わない療法があります。
どちらも催眠状態を利用して癖や習慣を変えたり、問題の軽減・改善を図ったりする方法として使われています。

 

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